だあすう日記

初めまして。まったり生きてます。

青春恋物語 「袖のキルト」感想 【ずっと真夜中でいいのに。】

この歌を一言で表すとしたら、僕は「青春恋物語」と言うだろう。


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楽曲の感想

初期のずとまよとは打って変わって、明るいバラード
光輝くようなバイオリンの音とポップなドラムに、切なさ漂わせるピアノ

毎回どこからそんな音楽の引き出しを持ってくるのかと驚かされる
いつも新しいずとまよは僕の心を惹きつけて離さない

歌詞の中にある「今日も机でおでこさましてる」や「手提げ袋」「放課後」「図書室のストーブ音」など、学校を連想させる歌詞がちりばめられていてACAねさんの遊び心が見える

歌詞の中でも学校あるあるなどが書かれており、
今日も机でおでこさましてる」「勝手に一人 担ったし」などは、
クラスで何となくまとまって実の無い話をして笑い合っているグループに入るのが嫌で、よく一人で机に座っていた自分の姿を思い出させてくれた

この曲は、学校に通っている学生や、甘酸っぱい恋物語が好きな人にぜひ聴いて欲しい
サビの部分ではまさに恋物語と呼ぶにふさわしい情景が展開されているからだ

詳しい歌詞考察は下の方でしているのでよかったら見て欲しい

 

今回の曲は、Amazonプライムオリジナル映画「HOMESTAY」の主題歌になっている

 

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https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/amzn1.dv.gti.d8e2d135-b50a-47fb-9885-bd2fd19d14cf?ref_=dvm_jp_pv_sl_ya_004_mkw_VPdioN2M-dc_pcrid_581473813875&mrntrk=pgrid_49629413211_x__ptid_kwd-349613932457

この映画は、学生の青春ストーリーというよりかは、「ファンタジーサスペンス」の方がふさわしい。主人公が体の持ち主の死因を見つけるために、周囲の人々にばれないように体の持ち主として生活するという話である。「袖のキルト」とは雰囲気が違う作品だが、こちらは近年稀に見るほどにストーリーが重厚で面白かった。

特に、エンディングに入る曲のタイミングと雰囲気が完璧すぎてびっくりした。作品の余韻を残しながら、ACAねさんのハミングから入る美しいラストをぜひ見て欲しい。ここではあんまり語らないけれど気が向いたら「HOMESTAY」の感想とかあげようかな⋯

 

それは置いといて、僕が個人的にめちゃくちゃ好きな場面を紹介したい。

①0:37~ 「積み重ならない」
→「~ない⋯ない」と韻を踏んで歌うシーンなのだけれど、ここでACAねさんが滑らかに歌い上げるのがめちゃくちゃ気持ちよくて好き⋯
韻を踏んでいるのも聴いていてすごく楽しい

②1:44~「先に素直になれる君の 貫く君の」 

→ここも①と同じく「~君の⋯君の」と韻を踏んでいる
少し重心を置いて少しひねりだすような(?)感じで歌うのが凄く癖になる
ACAねさんの独特の歌い方が好きでかなりリピートしている

 

歌詞考察

個人的解釈なので、ACAねさんの意図していることとは違うかもしれないけれど
「こんな解釈もあるんだな」と思ってもらえれば幸いである

 

・サビはまさしく「告白シーン」

サビ歌詞

袖に触れる 瞬間の声
君が靡く 僕は願う
今はまだ このままで
不揃いのサビ 繋ぐ花火
言いたい言葉 走って
叫びたい気持ちを 恥じらって
歌うのは 僕のキルト

「袖に触れる」
ここでいう「袖に触れる」という言葉は「相手の袖に触れるほど近い距離にいる」あるいは「相手の袖を掴む(触れる)ほど相手のことを好きである」ということを示しているように感じた。

「瞬間の声」
そしてその次にある「瞬間の声」、好きな相手の近くに迫って出す声は恐らく「告白」の声と考えられる。

「君は靡く」
それに対して「君は靡く(なびく)」。「僕」が告白した後にその相手である「君」が返事を考えている間を、風になびくと表現しているように感じた。

「僕は願う」
「僕は願う」は「告白の成功を願っている様子」、「相手が返事を悩んでいる間」を見事に表現している。

「今はまだ このままで」
そして、「君」が出した返事は「今はまだ このままで」という、現状維持、はっきり言ってしまえばまだ付き合えないという「君」の返事が歌詞になっている。

「不揃いのサビ」
サビは曲でいうところの「一番盛り上がる部分」である。
僕は、この「サビ」は「相手を好きになる瞬間」のこと、「心が一番盛り上がるタイミング」を示しているように感じた。そのためこの「不揃い」ということは、「君」と「僕」の「好きになるタイミング」がまだ合っていない=「告白には時期尚早である」ということを示しているように感じる。

「つなぐ花火」
この歌詞を僕は以下の二つの意味を含んでいると感じた。
①二人の告白後の気まずい空気を、花火の音が繋いでくれる情景
②花火大会など花火を見るようなイベントによって、二人が互いに好きになるタイミングが一致したこと

個人的には、最初と二回目のサビでは①
最後のサビでは②のように感じた
(ここはHOMESTAYのとあるシーンとシンクロしていて考察しながらびっくりした)

「言いたい言葉 走って 叫びたい気持ちを恥じらって」
前の「つなぐ花火」と同様にこれもサビのタイミングによって意味が分かれる気がする
①告白が失敗してその悲しみを相手にぶつけるシーン
②告白が成功してその嬉しさを相手に伝えるシーン
これも前の「つなぐ花火」と同じである

 

ずとまよの面白い所は、楽曲のレパートリーの豊かさだけでなく
こういった歌詞の言葉遊びから「何を表しているのか」を考察することにもあると僕は思っている。ACAねさんの難解で、でも素直な歌詞だからこそこれほどまでに聴く人の心に刺さるのかもしれない。

歌詞考察の面白さを教えてくれたのはとあるブログの著者なのだが、機会があれば紹介したい。

 

あとがき

最後まで読んでくれてありがとうございます。ずとまよはあまりTV出演をしないアーティストなのでもしかしたら知らない人がこの記事を読んでくれているかもです。
もし気が向いたらでいいので、ずとまよの曲を聴いてもらえたらとっても嬉しいです。

またずとまよの好きな曲とかを気ままに投稿しますのでもしよろしければ読んでみてください。