「話あえば良かったんだね」
この作品を見て思った感想はそれだった。
『タコピーの原罪は、「自分はみんなをハッピーに出来る」と信じて疑わない傲慢さ』
と、ジャンプ+のコメントを見てまさしくそうだなと思った。
タコピ―は気づいた。
みんなに必要なのは秘密道具などではない。「おはなし」だということに。
タコピ―の自己犠牲で生まれたのは、
しずかちゃんとまりなちゃんが「おはなし」をするきっかけ。たったそれだけだった。
だが、どんな秘密道具よりも頼りないそれこそが2人に必要なものだった。
しずかちゃんとまりなちゃんの家庭事情が好転した訳ではないし、完全なハッピーエンドとは言い難い。だけど、少女2人は互いを見て、笑って生きている。
タコピ―は確かに、みんなをハッピーにしたのだ。
この物語はかなり鬱展開が多かったし、その度に心抉られる思いをし。
だけどこの物語を読めて本当に良かった。
僕も、上手くいかない時こそ「おはなし」をしていきたいと思う。