だあすう日記

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おっさん版 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー「ワイルドサイドをほっつき歩け」初見感想

この本は、一言で言えば「おっさん版 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」だ。

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本との出会い

以前に「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読んだ後に、同著者の作品である「他者の靴を履く アナ―キック・エンパシーのすすめ」をすこしばかり読んでみた。しかしこちらの本は実録エッセイではなかった。どちらかというと「学術論文」に近い文体で、読書初心者の自分にはあまり面白いと感じることが出来ず挫折してしまった。いつかこういった文章も読めるようになりたいな。

そんな中で、読書会に参加した時に他の参加者に進められた本がこれだった。

Book・offで買ってみて早速読んでみたところ、最初に出た感想は「ブレイディさんおかえり!」だった。内容はまさしく実録エッセイで、主人公が「自分の息子」から「おじさん」へ変化していたものの、自分が読み慣れたあの文体だった。

まだ最後まで読み切れていないので、とりあえず中途感想にはなるものの、今感じていることを記録しておきたい。

 

感想

おじさんは世界で生きている

物語作品でも現実でも、注目されるのは大体「若者」である。
そのため、おじさんは基本的に存在を認知されにくいし人気も出にくい。

それにも関わらずブレイディみかこさんは、あえておじさんを主役に選んだ。
この采配に拍手を送りたい。

みかこさん視点で描かれるおじさんたちは、みんな愛嬌があってどこか憎らしい印象を抱く。妻子が蒸発した後に別の女性と再婚したおじさんとか、猫を何匹も飼っているおじさんとか、自分より若い奥さんの尻に敷かれて子育てに励むおじさんとか⋯

今まで見ようとも思わなかった様々なおじさんがいて、本当に読んでいて面白い。

おじさんは若者と違って豊富な人生経験があり、過去があって、自分なりのアイデンティティを持っている。だからこそ若者の主人公とは一味違い、言葉や行動には若者が想像出来ないほどのバックグラウンドから来る重みがある。

だからといってみんなが聖人君主であるわけでも、分別があるわけでも、失敗をしない訳でもない。若者と同じで失敗をするしダメな所がある。日々新しいことに直面して悩んだり、恋をしたり、ケンカをしたりもする。

この本を読んでいるうちに、おじさんも若者も大して違いはないのではないかと感じた。

違うのは、経験があることと、見た目がちょっとしわくちゃになるくらい。かな

この本を読んでみて、僕ももう少しだけおじさんに優しくしたいと思った。
おじさんが怖い顔をしているは、もしかしたら難しいことを考えているのではなくて、ただ単に二日酔いで気分が悪いだけなのかもしれないから。

 

あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございました!

ブレイディみかこさんのエッセイは、みかこさんという太い軸があるからこそ、何を題材にしてもブレることなく一貫した印象を受けるのかなと感じました。

おじさんが題材ということで最初はどんな本なのだろうと思っていたのですが、見慣れた文体で見慣れたイギリスのブライトンが描かれていてなんだかホッとしました。

最後まで読んでみて、また違う感想が湧き出た時に更新したいと思います。

ここまでありがとうございました!

 

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